韓国と聞くと美に対して非常にストイックな国民性というイメージがあります。
「人は外見でなく中身なのよ」と大人が諭す日本とは少し違う隣国の美意識を深掘りしてみましょう。
美容整形は珍しいことではない?
今でこそ日本でも増えつつある美容整形や、男性の念入りなスキンケア・メイクなどは、韓国では当たり前のこととして以前から一般市民にも浸透していました。
我が子の成人祝いに両親が整形の費用を出してあげるといった話はよくあることで、極端な家庭では小・中学校の入学に合わせて目の二重手術を受けさせるそう!本当に驚かされます。
2018年の韓国ネットニュースによると、国民一人あたりの整形手術件数は人口1千人当たり13.5件で世界1位だそうです。このデータでは、都市部に住む19歳〜49歳の韓国人女性のうち、5人に1人が整形手術を受けたことになる割合なのだとか。
今でも根強い?外見至上主義
『第一印象は見た目が55%』とするメラビアンの法則によると、会話する時に相手へ伝わる情報として、話の内容自体はたったの7%、声の大きさやトーンが38%なのに対し、相手の見た目がなんと55%も占めると言われています。
人を見た目で判断する事は良くないと頭では分かっていても、第一印象ではどうしても相手の容姿が強くインパクトを残してしまうものです。
顔の造形に限らず、体型についてもこだわるのが韓国。
ダイエットもストイックに取り組む人が多く、有名人などは常に美しくスリムであることを強いられているようにさえ感じます。特にアイドルはカムバという、新曲のプロモーションに合わせて極端なダイエットを試みることも少なくないようです。
デビュー当時、1週間で7kgの減量を事務所に通告されたTWICEモモの話は有名で、他のアイドルのダイエット法も数年前は過激な方法が多く、絶対に真似してはいけないものばかりでした。
時代はボディポジティブへ
昨今では世界中でルッキズム(外見至上主義)は差別を生む間違った思想であるという声が上がっています。
欧米からアジアへ広がっているムーブメント『ボディポジティブ』も同様で、「痩せている方が美しい」「太ってしまったらダイエットしなければいけない」などという従来の固定観念に捉われず、ありのままの自分の姿(ボディ)を前向き(ポジティブ)に受け入れようというものです。
ここ数年、多様な体型に焦点を当てたファッションブランドが登場したり、メディアでもプラスサイズモデルの露出が増えたり、雑誌でボディポジティブについての特集が組まれたりと、韓国でも美の定義に少しずつ変化が見られるようになってきています。
スリムで美しいアイドルが「事務所に食事管理はされていない」と発言したこともありました。
ただ、他国と比べると、まだまだルッキズムの思想は強く残っているようです。
美しくありたいと願う気持ちはみんな同じ。健康的かつ前向きに、美を追求できたらいいですね。
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